忍者ブログ
物語と拳法が好き@diethyl_ether
2024/03/29 (Fri) [PR]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

 伊藤計劃の「虐殺器官」を読みました。
 内容も凄まじいのですが、ちょうど自殺願望がぶり返していたときなだけに、その理由と僕の欲深さを自覚する切っ掛けにもなりました。
 以下は作品に関係のない、いたって個人的なお話です。



 僕が初めて自殺を意識したのは、親友が自殺したときでした。もともとあった自傷癖や、瞬間の美を追求したいという思いも強くなりました。
 そして、僕にとって一番重要なのは、しばらくしてから"泣いた"ということです。

 中学生の頃、憧れていた同級生がいました。理由は絵であり、文章であり、その真っ直ぐな姿勢でした。
 彼女が言ったのです。「泣くのは弱いことだ」と。
 意味は書きません。それ以来、僕は泣くのをやめたのです。

 親友と書きましたが、一般的な親友関係では決してありませんでした。
 ただお互いに深い仲の友人がいなかった、というだけかも知れません。僕にとって一番大切な人に出会う切っ掛けにもなってくれました。

 僕が泣いたのは、彼がくれたものに対する自分の無責任さにでした。
 彼は僕に、絶対に忘れてはいけない地獄を残してくれました。


 僕は変わっていません。
 親友にも恋人にも肉親にも求めてばかりです。

 けれども二度と同じ感情を持つことはありません。
 今度あれば、一番大切な人が死ねば、親友が死ねば後を追います。
 そう思える人に出会わせてくれた死でした。

 彼は死んだからこそ僕にとって親友になったのです。


 なんて自分勝手なんでしょう。

 けれどそれが僕です。
 軽蔑してください。そして絶対に赦さないでください。



 おわり。
PR
Comment
N
S
M
U

Font color
Password     Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字  
Trackback:
Profile
 HN:diethyl_ether
性別:男性
誕生日:1989/12/23
職業:公務員(退職予定)
趣味:絵画、造形、読書、格闘技
自己紹介:
mixi
Search
Rss
Comment
[01/18 ArnoldDognisp]
[01/17 Michalstors]
[01/17 Viktorianpipse]
[01/08 John Doe]
[10/05 John Doe]
Trackback
忍者ブログ [PR]